インプラント(欠損補綴) - インプラントなら茨城県古河市の嶋野歯科医院

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インプラント(欠損補綴)

インプラント

医療広告ガイドラインに準拠した治療に関するご説明
治療内容:人工の歯根(インプラント)を顎の骨に埋入し、人工の歯を作製して歯を補います。
標準治療(自費): 39万円+税 インプラント一本上部構造体込み
副作用やリスク:痛み、腫れ、まれに内出血が起こる可能性があります。
体質によってはインプラントと骨の定着が難しい場合があります。
重度の歯周病がある場合、インプラントが抜け落ちる可能性があります。
治療には手術を伴うため、全身疾患の持病がある方や服用している薬がある方は主治医へご相談ください。

インプラントについての基礎

インプラントとは

インプラント
インプラントとは、体内に埋め込む医療機器や材料や機器の総称です。
心臓のペースメーカー、人工関節、骨折で使われるボルト、美容成形の目的で体内に埋め込むシリコン材料等は、いずれもインプラントです。
失われた歯根の代わりに、顎骨に埋め込む人工歯根もインプラントの一つであり、正確には歯科インプラント(デンタルインプラント)と呼称されます。
しかし一般的には、歯科インプラントの意味で「インプラント」という言葉が用いられることが多いのでインプラント=デンタルインプラントとさせて記述させていただきます。
歯科でのインプラント体はチタンあるいはチタン合金製であり、現在はチタン表面に様々な加工が施されています。
このインプラント体を顎骨に埋め込み6週から6ヶ月程度の期間をおいてインプラント体と骨の結合を起こさせます。
骨との結合(オッセオインテグレーション=チタン骨が光学顕微鏡のレベルで直接的に一体化した状態の事)が完了後インプラント体の上に人工歯や義歯を取り付けます。

歴史

紀元2世紀のローマ時代には鉄製のインプラント、7世紀のマヤ文明では貝でインプラントが行われた人骨が発掘されています。
その後1913年歯科医師グリーンフィールドE. J. Greenfieldの論文を最初にいろいろなインプラントが行われてきました。
しかし基礎的研究が十分ではないままに臨床応用された結果、多くの問題点が噴出しました。

今日のインプラントの幕開けは1952年にスウェーデンの医師 ペル・イングヴァール ブローネマルク Per-Ingvar Brånemarkが微小循環の研究にウサギにチタン製チャンバーを使用したことがきっかけでした。
ウサギの骨に埋め込んだチタン製チャンバーが骨と結合し外れなくなったことで1962年にオッセオインテグレーションが発見されました。
ほとんどのHPには1952年にオッセオインテグレーションが発見されたと記載されていますがウサギの実験を始めた年が1952年であってオッセオインテグレーションの概念が確立されたのは1962年です。
その後様々な研究が行われ1965年9月29日に初めて人の下顎への応用が開始されました。1965年のインプラントは40年以上にわたり機能し続けました。
最初の臨床応用から15年間もの長期臨床実験がブローネマルク研究室で行われ1982年初めて実験結果の公開が行われました。
発表は驚きをもって迎えられそしてその研究や業績が今日のインプラントに結びついています。

インプラントの表面処理

シンサーフェス

表面が削り出し磨いた滑沢な状態。
インプラント埋入に精度が要求されますがインプラント周囲炎には罹患しにくく治療も容易です。
しかしオッセオインテグレーションの獲得はラフサーフェースに比べ劣ります。

ラフサーフェース

機械で削り出したチタン表面をブラスト処理を行い粗面にしてある状態。
インプラントは早期に骨と結合しますがマシンサーフェースに比べインプラント周囲炎のリスクは高まります。

HAコーティング

骨との結合も早く埋入時の骨との接触面積も少なくても骨と結合しやすいですが10年未満にチタンとHAの結合がはがれることが報告されています。
またインプラント周囲炎の感染リスクも高く進行も早い。
主に日本でのみ使用されていて世界的は使用頻度は低い表面加工です。
一時期多くのメーカーで発売研究がされていましたが今はほとんどのメーカーが撤退、あるいはインプラントが消えています。
HAコーティングの日本での主メーカーであるジンマー社も海外ではMTXと呼ばれるチタンラフサーフェースのインプラントが主力です。
ほとんどのインプラントはラフサフェースかマシンサーフェースとラフサーファースのハイブリッドデザインです。

インプラントの治療計画

補綴主導

インプラント治療において、まず口腔内全体における機能的・審美的な補綴物の設計を行ったうえで、それに従ってインプラント埋入位置の決定や外科処置を行い、インプラント治療を行うという治療方法。
骨移植・GBRなど骨造成の術式が発達したため現在の主流となる治療計画の立案方法。

外科主導

オッセオインテグレーションの獲得を優先事項として補綴設計を行うという治療方法。
どんなに良い骨質にインプラントが埋入されていても機能的に満足できるものでなければ意味がなく、患者様の最終評価も人工歯でしか行われないため現在はほとんど行われていない治療計画立案方法。

当クリニックでは補綴主導型治療計画立案に外科的侵襲度・治療期間・治療費などの要素に可能な限り患者の要望を反映させる「患者主導型インプラント治療」の考え方をも取り入れております。

インプラントの構造

2ピース

インプラントの主流です。

1ピース

ノーベルバイオケア社もトラブルが多く製造を中止しました。メリットは安いだけのインプラントです。
メリットを折れないと記載されている事がありますが折れないデメリットの方がはるかに大きいものです。
ブローネマルク先生がインプラントの製造が簡単な1ピース型を最初に採用しなかったのはアバットメントが折れる事が安全装置と考えたからです。
事故などによりインプラント治療の歯が外力を受けた時にアバットメントが折れることで骨に対するダメージを最小限にする事をも考慮した為です。
上の人工歯はまた通常の歯科治療のように修復可能ですが骨折などになりますと骨折治療とインプラント再埋入が必要になります。
さらに国内発売の1ピースインプラントはHAコーティングが主であることから長く使うものとして選択すべきではないと考えます。

インプラントガイデッドサージェリー

治療計画に基づいた正確なインプラント埋入を行うためのスシテムです。当クリニックではノーベルガイドまたはストローマンガイドによるインプラント治療を行なっています。

1.ノーベルクリニシャンソフトウェアを使用してCTデータから患者様の解剖学的形態を診査、診断を行い治療計画を立案します。
インプラント治療に承諾が得られましたら患者様の口腔内の型取りを行います。(通法道理の型取りか口腔内スキャナーによる型取りになります)

2a.模型作成した場合はノーベル プロセラスキャナージェニオン Ⅱ による高精度模型スキャンを使用し、歯科技工士と連携して軟組織に関する情報を集めます。
診断用ワックスアップを行い最終補綴物の形態を決定します。

2b.口腔内スキャナーを利用した場合はスキャンデータをCTデータと統合しコンピューター上で診断用デジタルワックスアップを行い最終補綴物の形態を決定します。

3.CTデータと共に、軟組織などの口腔内の状態や診断用ワックスアップをコンピューター上で統合しインプラント埋入シミレーションを行います。
これを元にサージカルテンプレートをデザインします。

4.完成したサージカルテンプレートデザインをインターネットを通じてノーベルバイオケア幕張プラントにデータ送信し3Dプリンターにてサージカルテンプレートを
作成します。
即時荷重治療や即時修復治療を行う場合はこのデジタル化されたプランに基づき同時にプロビジョナル(仮歯)が届きます。

5.サージカルテンプレートを使用し治療計画に基づいたインプラント埋入を行います。

インプラント外科機材

ノーベルバイオケア社埋入キット

インプラント

ノーベルバイオケアメインラインナップ5種の通常インプラント用外科キット+5種のガイデッドサージェリー用外科キット=10種の外科キットが用意されています。
さらにバックアップ用に全ての外科キットに予備が準備されておりますので安心して外科手術を受けていただくことが可能です。
また骨質に応じた0.2~0.5ミリ刻みのドリルを完備しております。

ストローマン社埋入キット

インプラント

ティッシュレベル、ボーンレベル外科用外科キット4パック準備されております。

インプラント

常時200本程度の在庫を準備して不測の事態に備えております。
予備外科キットや多くのインプラント在庫は器具の破損や汚染に対する対策として必須アイテムと思います。

特殊な外科機材

マイジンガースプリットコントロールキット
サマーズオステオトーム
サイナスクレストキット
ボーンミル

インプラント

ボーンタック各種
テンティングスクリュー各種
ベネックスコントロール
サイナスリフト用SLAキット
ソケットリフト用SCAキット

All on 4

一般に広く知られることになったオールオン4治療コンセプトですが間違った認識が多くされています。
All on 4は1998年、 Paulo Malo先生が開発した治療方法です。
マロクリニックプロトコルと呼ばれる一連の治療コンセプトに一部で厳密なルールが定められています。

最少4本のインプラントを使用する無歯顎修復

前歯部のストレート・インプラント2本と臼歯部の最大45º傾斜したインプラント2本を用います。
前歯インプラントに追加インプラントを行う場合がありこれはAll on5やAll on6と呼ばれている方がおりますがマロクリニックプルロトコルではAll on 4 Plus1 All on 4 Plus2 と呼ばれています。

即時負荷 (固定式のプロビジョナル・ブリッジ)

患者様との話し合いに基づきインプラントを即時負荷させることが可能です。患者様の骨の状態や噛み合わせの状態によりリスクを含めた決定になります。

グラフトレスの治療

臼歯部インプラントを傾斜させることにより骨移植を回避し、利用できる骨を活用する治療法です。
大きな骨欠損があり必要に応じて人工骨を治療に利用する場合があります。
特に上顎で上顎洞が前方に張り出しているケースはAll on 4 trance サイナスと呼ばれる手法で上顎洞前方部に人工骨を移植します。

All on4 補綴物(インプラントブリッジ)

All on 4ではマルチユニットアバットメントを必ず装着しチタン性フレームを使ったネジ止め式補綴物を装着することが必須です。
セメント固定による補綴物装着やジルコニアフレーム、鋳造によるインプラントブリッジを用いた場合はAll on 4 治療ではありません。

使用するインプラント

ノーベルスピーディ、あるいはノーベルパラレル。他社製で許容できるものはストローマンボーンレベルテーパーのみです。
インプラントボディ形状とマルチユニットアバットメント(ストローマンの場合はSRAアバットメント)提供と上部構造を純正チタン製CAD/CAM補綴物が製作可能かということから以上3製品になります。

骨造成をしないインプラント(グラフトレスインプラント)

傾斜埋入

インプラントを骨のある部分に対して歯軸方向とは異なった方向に埋入し角度つきアバットメントで修正する埋入方法です。
上顎で口蓋側にインプラント先端を向ける傾斜埋入法、上顎結節(上の親知らずが生える部位)に前方から後方にインプラントを傾斜埋入する方法、上顎洞全璧の角度に合わせて後方から前方にインプラントを埋入する方法などがあります。
小宮山弥太郎先生が30年ほど前に3I テクニックとして発表して以来の安全なインプラント埋入方法です。
傾斜埋入を無歯顎に応用した治療法がAll on 4(マロクリニックプロトコル)です。

ショートインプラント

ショートインプラントと呼ばれる7ミリ以下のインプラントを利用し少ない骨にインプラントを埋入する方法です。
フランスのフランクレノア先生が提唱した方法です。
骨に触れるインプラント表面積が減少するため通常のインプラントより使用インプラントの本数が増える傾向にあります。
またストローマン社の6ミリインプラントや10ミリインプラントは単独での使用が禁忌となっています。